恋華宮廷記〜堅物皇子は幼妻を寵愛する〜
「とにかく宇春が可愛くて仕方ないんです。女性の体ってあんなに柔らかいものなんですね。触れているだけで心が休まると言うか……」
「もういいよ、李翔。お前が鄭妃をどれだけ溺愛しているかはよくわかったから」
穏やかな顔立ちの皇太子が笑う。飛龍もつられて笑った。
「それより俺は、飛龍の方が心配だ。徐妃に何か問題でもあるのか?」
皇太子が話を振ってきたので、飛龍はたちまち笑うどころではなくなった。
先ほど、兄弟たちがしつこく鳴鈴との結婚生活について尋ねてくるので、つい言ってしまったのだ。
「俺は鳴鈴に指一本触れていない。彼女は純粋なままだ」と。
言ってしまってから、失敗したと気づいた。皇太子の傍に、楊太子妃がいるのを忘れていたからだ。
皇太子は思慮深く真面目で、彼にそう言っても何ら問題はなかっただろう。けれど、妃たちの間で鳴鈴がいまだに処女妻だと思われることは躊躇われた。
女たちは怖い。華麗で優しいように見えて、実は底意地の悪さを持った者もいる。鳴鈴が虐められないかとハラハラし、その場から一旦離れた。
皇子たちだけならよかろうと、再び皇太子が話を振ってきたので、弟たちが興味津々と言った目で飛龍を見つめてくる。彼は咳ばらいをして答えた。