一匹狼くん、拾いました。
「アハハハハハ!!」
突如、緋也は俺の胸ぐらから手を離し、声を上げて笑い出した。
「滑稽だね君。今更そんなこと言ってくれるわけないだろう?現実を見なよ」
「……そうだな。そんなことには、奇跡でも起きない限りならないだろうな。
でもな、一年前の俺からすれば、今普通に学生生活を送れていること自体奇跡なんだ。
きっと……信じてればいつか言ってくれる日が来る。俺はそう信じてる」
華龍は、俺の夢を叶えてくれた。
友達が欲しいって夢と、誰かに助けられたいっていう夢を。
あいつらと一緒なら、どんな夢も叶う気がするんだ……。