王子は冒険者になる!
えーっと、
魔力の練り方?
書いていないかな・・・。
ぱらぱら とめくると
『闇と黒』の最後の項目で手が止まる。
・・・黒って・・・
アレク兄様がよぎる。
黒は、持って貴なるもの・・・?
召喚術?へぇ、
ふーん。
ちょっと 言い回しが難しいが
黒の魔力を持つ者は『人外』を呼び込み 従える。
ということか。
・・・・マジか!
うらやましい。兄貴!!かっこいいな!おい。
どうやら、『召喚・使役』できるのは黒の魔術でしか
行えないのか。ほかの魔力では『空間』を『繋げ』ない・・・へぇ。
で?どんなの召喚できるんだ?
ってか、
俺の適性の「光」とか「土」って何ができるんだ?
っておいおい。
結局、魔力の使い方や、
魔力の練り方とか、陣の書き方とか・・・
詳しい説明はないのかよ!!
くそっ。
ぱたん。
と本を閉じて立ち上がる。
「お疲れ様です。フランチェスコ王子」
後ろに控えていた セーラが声をかける。
あ、忘れてた。いたね。
軽く、返事をして
近くにある脚立に登ろうとすると
すごい剣幕でセーラが俺を抱き寄せた「っ!王子!」
うわ。びっくりした。
「な、なに?セーラ?」
「私がとりますので、台に上るのはおやめください!!」
えー。どんな過保護だよ。
まぁ、仕方ないか、一応俺、王子。10歳。
はぁ。
「セーラ、コレよりもっと詳しいの取ってくれる?」
「え?しかしながら、魔術の本はまだ難しいかと・・・」
「早く。ちょっと見たいだけだから。」
セーラは驚いたように 本を戻して新しい本を差し出す。
・・・子供用の入門書だな。
ぱらっとめくるが やっぱりさっきの辞書と同じってか、
さっきのほうが詳しいぐらいだな。
うーん。
もう少し上の棚のほうを見たいんだよな。
「・・・セーラ、扉の前の今日の警護・・・だれ?」
「今日の騎士は、ビラット騎士です。」
「・・・あぁ、あいつか。」
赤い髪で 日焼けした体格のいい人懐っこい男だったよな。
仕方ないなぁ。
背に腹はかえられぬ。
「ここに、よんで。」