隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜


晶帆のアパートのドアに背中をつけて、彼女の帰りを待っていると携帯が鳴った。

相手が誰かも確認にもせず急いで携帯を耳に当てる。






『もしもし?!晶帆?!?!』




「、、、悪いけど私よ。西村ちゃんならさっきまで病室にいたわよ。もういないけど。」





少し呆れ気味のその声は懐かしい女の声。

同期で晶帆の先輩でもあったその女は、ジャパンライフ生命の歴代受付嬢で晶帆が受付に異動になるまで1番人気だった。









『、、、芹香。』



「そんなあから様な声ださないでくれない?腹立つわー。私にはそんな焦った声なんて聞かせてくれた事もなかったのにね。、、、西村ちゃんの次に深い関係だったと思ってたけど?」


今は結婚して会社を寿退社した芹香だったが、同期の芹香とは長い間、、身体の関係があった。


< 165 / 330 >

この作品をシェア

pagetop