隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
「貴方が言ったのよ?仕事中にはプライベートの事は話せないって。だから貴方を待ってたの。一緒にディナーでもいかが?ゆっくりと食事をしながらお話しましょう。」
ニッコリと微笑む女性は、私の返事を待たずに近くに停めてあったタクシーへと私の体を押し込みそのまま車を発進させるように指示した。
逃げ出す事も出来ず、お互い無言のままタクシーに揺られる事数十分。
目的の店に着いたようでタクシーがハザードランプを点けて停止した。
「、、着いたわ。さ、降りてきて?」
「はい、、。」
タクシーを降りると、目の前には雑誌でもよく取り上げられる予約が取れないで超有名フレンチのお店。
美しい女性は躊躇なく店内へと入っていき、慌ててその後を追った。
「いらっしゃいませ、柿本様。本日はご予約ありがとうございます。奥の個室をご用意させて頂いております。どうぞこちらへ。」
「いつも悪いわね。」