隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜


妖艶に微笑む光さんの背後のあちらこちらで聞こえる声。






「偽りって何?偽装カップルだったって事?意味が分かんない。」

「お互いモテるからって事じゃない。まぢふざけんなって感じ。」

「何にせよ、、馬鹿にしてるわよね。3年間も津川君を独り占めして優越感にでも浸ってたのね。〝皆んなの津川くん〟だったのに。」

「でも確かにちょっと不自然な感じもあったし、納得かも。第一、津川さんがあの子って趣味悪いって思ってたもん。」

「てか津川さんも津川さんじゃない?なんでそんな偽装の恋人とか作ったの?好きだったのにショック〜。」






怒りの矛先が徐々に彼の方へ行き始め、マズイと思いこの空気をかえようと考えるより先に体が動いた。

咄嗟に光さんのネクタイを力一杯引っ張って、唇を寄せた。





一瞬驚いた表情を浮かべた光さんだったが、突然なキスを優しく迎え入れてくれて人の多くいるロビーで触れるだけのキスを交わす。


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