隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
今、きっと情けない顔をしてる。
言葉とは裏腹に、彼を思い出して傷ついてる。
それでも彼を私の中から追い出そうと、必死に話題を変える。
「勿論、晶帆の気がすむまで見せてあげるよ。ただし、胃に何かモノを入れたらね?こう見えても料理するんだ。胃に優しいものを作るから、少しでもいいから食べよう。」
私の情けない表情に気を遣って、光さんはこちらを見ようとせず優しく頭に手を乗せた。
「はい、、頑張って食べます。だから今日は泊まって行ってもいいですか?今日は何もかも忘れて、ずっと光さんの書いたデザイン画を眺めていたいんです。」
そんな光さんの温かさに今日は甘えたい。
「凄い口説き文句だね。普通の男なら勘違いする所だけど、、これが惚れた弱みなんだろうね。、、、いいよ。今日は思う存分甘えさせてあげるよ。」