隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
自分の大胆な発言が恥ずかしくなり、真っ赤になって視線を外すとガタンと大きな音が聞こえた。
顔を上げると、立ち上がり背を向けている光さんの姿が目に入って首を傾げる。
「光さん、、?あの、、迷惑でしたか?」
背を向けたままの光さんに不安になって言葉を掛けるとこちらを見ずに返事が返って来た。
「そうだね。好きじゃない男の前でそんなに無防備になられると迷惑かな。俺の鉄壁な理性に感謝してね。普通だったらここに連れてこられた時点で食われてるから。」
〝迷惑〟と言われて思わず体が固まると不意に振り返った光さんが困ったよう笑った。
「可愛すぎて迷惑って事。俺、一応君が好きだって言った男だよ?そんな男の前で可愛い事言ったりしてさ、、無自覚に煽らないで?少しシャワーで頭冷やしてくるから適当に寛いでて。眠くなったら寝てていいから。、、ううん、今日はもう寝てて。さっきのベッド使っていいからさ。俺は他の部屋で寝るから。」