隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
姿勢を正して暫くリビングで座っていると、シャワーの音が止んだのが聞こえて急いで浴室のドアをノックした。
「ん?、、晶帆?」
光さんがドアノブに手を掛けた音が聴こえて慌てて声を上げた。
「す、すみませんっ、、!ドアは開けずにそのまま聞いて下さい!!!」
ドアを一枚挟んで深呼吸をした。
ノックしたのに黙り込んでいる私に不思議に思った光さんの心配そうな声が聞こえた。
「、、どうしたの?なんかあった?」
「、、今日はっ、、本当にすみませんでした。私、何も考えずに無責任な事ばかり言ってしまいました。光さんの優しさに甘えるばかりで、、。」
「そんな事で落ち込んでるの?俺が利用してって言ったんだから晶帆が気に病むことなんてないんだよ。それよりまだ寝てなかったの?明日?いやもう今日か。あと数時間で出勤時間でしょ?、、早く寝な?」