隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
*・゜゚・*:.。..。.:*・*:.。. .。.:*・゜゚・*
初対面の男の車に乗る居心地の悪さに、どうもソワソワしていまう。
それでも隣で真っ青な顔で眠っている晶帆の事を考えれば、背に腹はかえられない状況だ。
凄い勢いで強引に車に乗せられたけど、晶帆の表情をみて悪い人じゃないのは見て取れた。
色々と思う所はあるけど、、、。
「そんなに難しい顔しなくても大丈夫だよ。名刺を渡したでしょ?そんな怪しい人間じゃないし、2人を何処かに連れ込んでどうこうとかも考えてないからさ?」
黙りこんでいる私の態度を見て、そう感じ取ったらしく苦笑いした運転席の男かろ声を掛けられた。
「別にそこまでは思ってません。晶帆の表情を見れば貴方の事を信頼しているのは一目瞭然でしたから。でも、、いくつか質問してもいいですか?」
顔を上げてフロントミラーに映る男を真剣に見つめると相手も真剣な表情で頷いた。
「勿論いいよ。」
「glitterといえばうちの大口のお客様ですよね?しかも確か担当は津川さん。どういったご関係ですか、、?私が記憶していたglitterの代表は女性だったと思うんですが。」
「圭とは幼馴染だから。君が記憶している女性は正真正銘で俺だよ。髪は最近バッサリ切ったけどね。趣味は女装でヒラヒラ、フワフワした物が昔から好きだったんだよね。特に女の子のファッションがさ。それで趣味の延長線で今の仕事してる。、、この仕事ね、背中押してくれたのは圭だったから。俺にとっては公私ともに深い関係だよ。」
津川さんの事を話す柔らかい表情を見て、嘘を付いているようには見えない。
「そう、、だったんですか、、。でもだったら何で晶帆と婚約を、、?」
「、、まぁ、正直言うと所謂フリってやつだよ。でも晶帆の事は本気だけどね。一目惚れしたんだけど圭よりも出遅れたって所かな。、、しかも偽りの恋人関係なんて築き始めちゃってさ。いい恋愛してこなかった圭の恋愛に対しての軽さは俺が1番知ってたし、直ぐに別れると思ったんだけどそれが3年も続けば、、それが本気だって誰だって気づくでしょ。」