隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜

それはそうだ。


きっと津川さんを知っている人間なら誰だって本気だって分かる。

きっと気づいてないのは晶帆だけ。








「だったら何で親友から奪うような真似を?」


「拗れに拗れててなんか腹がたったんだよね、俺。最初は圭を少し脅してやろうと思っただけだったんだけど、、意外と脆い関係みたいだったからね。晶帆も男心がまるで分かってないし。どんなに互いに想い合ってても、あれだけ拗れてたらどっちみち幸せになんかならない。だったら自分が幸せにしたいって思うのが、男ってもんでしょ?」

「、、じゃあ晶帆はこのまま貴方と婚約を?」

「少なからず俺はそうしたいと思ってる。まぁ、晶帆は婚約もフリで済ませようと思ってるみたいだけどね。圭が本気で奪いにこないならそのまま強引に押して自分のモノにするつもりだよ。押しに弱いみたいだからね。」






そう真剣に語る彼からは晶帆への本気さが伝わってきて、つい押し黙ってしまう。

晶帆の気持ちを無視して考えれば、確かに津川さんよりもこの柿本さんの方が晶帆に合っている。



大人で穏やかで、晶帆の事を大事にしてる。

津川さんと違ってきっと素を晶帆にちゃんと見せてる。




< 277 / 330 >

この作品をシェア

pagetop