隠れ蓑〜偽り恋人・真実の愛〜
「っ、、、破かれても何度でも書きますっ。それに私が辞める事に津川さんは関係ないですよねっ!?!?それにそれはもう人事部で受理されたものですっ!!」
「晶帆が渡した相手は部長代理だろ?実際、俺の手にそれが渡ってきたのが受理されなかった証拠だ。なにより、、俺以外の男と寿退社なんて、、絶対認めない。」
「っ、、、、。」
真っ直ぐな視線に射抜かれて、慌てて彼の手を力いっぱい振り払った。
そして深呼吸をして真っ直ぐ彼を見つめた。
「、、今は業務中です。業務以外の質問はお答えしかねます。お引き取り下さい。津川部長。」
「、、相変わらずクソ真面目だね。晶帆らしい。それに君みたいに冷静でいられる程、人間できてないんでね。」
表情を酷く歪める彼を見て、頭を深々と下げてもう一度ハッキリと言葉を発した。
「お引き取り下さい。、、お願いします。」
すると受付を強く叩く音がした。
それでも顔を上げなかった。
正確には、恐怖で上げられなかった。
「業務終わりに、、また来るから。」
そう言い残すと、彼が受付から離れていく気配を感じた。
完全に彼の気配が無くなると、ビリビリした空気からやっと解放され膝から崩れて落ちてしまう。