暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
正直、少し怖い。
陛下のお心が遠のいていくのではないかと思うと、怖くて仕方がない…………。
「余は___……」
「や、やはりその返事は聞かない事に致します……っ!またの機会に致しましょう?」
結局返事が怖くて陛下の言葉の遮ってしまった。
私は庶民育ちで使用人上がり。だから官僚等から相応しくないと影で言われているなんて同じ宮殿に居たら何となく耳にする。
だから、今の件でもし心変わり為さってしまったら……もはや私は宮殿には居られないし、かと言って昔のように使用人には戻れない。
このまま返事を聞かず知らないふりをした方が幸せなのかも……………。
私はそう思って、精一杯笑顔を作ったのに。
むしろ陛下は可笑しな顔をなされた。