暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
「無理には気をつけてね」
痛いという腰に手を当て一つに集中するように目を閉じると、緑色の光が腰を包むように伝い始める。
これは私の生まれ持った治癒能力で、どんな怪我や病でも治すことが出来るという力だ。
都合の良い力だと思われがちだが、やはり人の傷を癒やすだけあってかなりの体力を必要とする為、無理してしまうと力尽き倒れてしまうのが少し難点。
少し使うぐらいなら全然平気だが、大きな傷を癒やすとその分消耗も大きい。
「…………………………っと、終わったよ。腰の具合はどう?」
治療を終え横たわるお父さんに声をかける。
「……もう終わったのか?ん?おぉ!!!全く痛くない!!アニーナありがとう」
恐る恐る体を起こしてみたお父さんは痛みが取れたことに驚きつつも凄く喜んだ。
「治したからと言っても無理はしないでね。またなる恐れだってあるから」
「そうだな!これからは気をつけるよ」
私は魔法使いでも何でもないので、治したからと言って一生ならない分けでもない。