暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
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アルヴァン様が医務室から去られた後、私は自室に戻る事を許され、唯一リラックス出来る場所へ無事に戻ってこられた。
「……………ス、スフィア様お帰りなさいませ〜……」
いきなり戻ってきた私に気まずそうにぎこちない笑顔を浮かべるのは、アニの代わりに移動されてきたあの侍女達で、他の者から聞いた話では『関係ない私達まで騒動に巻き込まれたりなんてしたら最悪なので、他の側妻様の侍女に移動出来ないか』と上に相談していたのだとか。
人数はどこも足りておりその上必要がないとの事で、結局願い叶わず私の処分が下されるまでここで部屋の整理や掃除などをさせられていたそうだが、まさか私が無事に戻ってするとは考えもしなかっただろう。
変な顔をした侍女等の前を通り過ぎると私は自室へと入り、椅子に腰を下ろす。
安静にするようにとお医者様から言われていたので、本を読んだりしてゆったりとした時間を過ごしていると、
____トントントン。
戸の叩く音が部屋に響き渡った。
「………………どなた?」
侍女……………ではなさそうだし、シルエット的に男性と女性だ。
私に親しい者など得に思い当たらないが、相手を侍女と考えてみれば………一人浮かぶ。
しかし、
ギャビンが医務室でアニーナ様と言うお方の名前を出し、また後で来るだろうと言っていたので、もしかするとこの方がそうなのかもしれない。
「スフィア様、中に入ってもよろしいでしょうか?」
誰かに似たその声。
「えぇ、どうぞ」
私はこの声を良く知っている。
「失礼します」
______ガラ……。