暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
………あ、だからポポクテリアンを使うとき皆手袋を着けているのね。
もしその手で酢と触れてしまえば変色を起こしてしまうから…。
そして、今回はフィグリネ様が毒となるポポクテリアンを触っているか否かを証明する証拠となったわけか。
仮に手がその場で変色をすれば絶対的な証拠となる。
「紅茶と混ぜる為ポポクテリアンをすり潰し粉状にしていたようで、手全体に汁が染み込んでおりました。それが幸いにも今回証拠として認められたのでございます」
確かにそれは言い逃れが出来ない。
しかし、酢と触れれば反応を起こすのだとか、毒がポポクテリアンであったとか。
これは良く調べたものだ……。いえ、この方は元から知識として知っていたのかもしれない。
そう考えると、とても聡明な方と言えるだろう。
「……ところで失礼ですが、アニがどの部屋に居られるかご存知ですか?様子を見に伺いたいと思っているのですが、どこにいるのか場所が分からないものでして」
アルヴァン様は別室にいるとしか言われなかったから……実際どこにいるのか知らないのよね。
アニーナ様であれば知っていると思ったのだけど……。
「アニーナ様…?」
アニの居場所を聞いただけなのに、またアニーナ様は可笑しな表情をされた。
「どうかされたのですか?」
何だか困ったような表情だ。