暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
「………あの、何て言ったら良いのか分からないのですが……その……驚かないで下さい」
「はい…」
急にオドオドとし始めるアニーナ様を次は私が不思議そうな目で見つめる。
驚かないでください……とは、もしやアニに何かあったのだろうか?
重症とか??それとも………。
「私が…そのアニなのでございます!」
「確かにアニーナ様とアニは名と言いますか、顔つきが似ているとは思いますが…(笑)」
いきなりの言葉に私はアニーナ様がこの場を和ませるために気を利かせて冗談を言ったのだと捉えた。
いや、冗談にしか聞こえない。
「冗談でなく本当でございます。スフィア様には様々な隠し事や嘘をつき、申し訳ないと思っております……」
目の前のアニーナ様はそういうと悲しそうな表情をされた。
………え?
「あ…あの~……え?」
残念な事に私の思考が付いていかない。
この人はアニーナ様でアニも……??
「少しお待ち頂けますか?……陛下、あれをお返し頂けますか?」
「何に使うのだ。返すとまた装着するではないか」
今まで色々な話に集中し気づかなかったが、アニーナ様の後ろには黒いマントを羽織った綺麗な顔立ちの男性が立っていた。