暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】


「もう装着しようとしませんので、今だけ返してください」

重みがあって威厳すら感じさせる声なのにアニーナ様はその方に普通に話しかける。

そういえば……なんかこの男性見たことがあるような。

確か牢屋で……。



「スフィア様見てください!私がアニです」

その言葉でアニーナ様に目を向けると、そこには先ほどの黒髪の女性はおらず代わりに金色の髪をしたアニがその場に立っていた。

しかも服装は先ほどあの女性が着ていたのと同じもので……。

まさか………本当に?


「ほ、本当にアニなのですか?」

「さようでございます」

「え…え?」

と言う事は私を助けてくれたのはアニと言う事よね?

アニの本当の名がアニーナ。

そして……。

「まさかとは思いますが……後ろに居られるお方がアンディード帝国の陛下で、アニがそのお妃様でおられますか?」

そういえばアンディード帝国のお妃様は黒髪だと周りが騒いでいたのを聞いた気がする。

そして……アニが先ほど後ろの方を『陛下』とお呼びになったのを私は聞き逃さなかった。

つまり…………そういう事だ。


< 265 / 368 >

この作品をシェア

pagetop