暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】
「まぁアニが素顔を晒すって事は少なからず良い関係みたいだし、私は応援するよ?笑」
「ちょ……っ……お姉ちゃん!?そんなんじゃないって………」
本当は今被っている変装用の金髪ウィッグに重く分厚い丸眼鏡をしたかったのだか、流石にそこまですると療養で出掛けた妃の質を周りが疑いかねないので、
仕方なくメガネはかけない事にしたのだが、そうとは知らない家族に取っては初めて実家に連れてきたクレハは私の特別な人だと勘違いしてしまうみたい。
取りあえずこれ以上ここへいてお互いにボロがでないうちに退散することにしよう。
「クレハ。この荷物、私の部屋まで運ぼうか」
「えぇ。そうですね」
クレハは声をかけられると私の分の荷物を軽々持ち上げ、部屋のある階段へ向かう。
「あ……ちょっと!自分の荷物ぐらい持てるから……」
「いえ。これぐらい問題ありませんが?」
「わ、私が問題なの………っ!」
荷物を全てクレハに持たせてしまうと相手は騎士様なのに、アニーナは一体……………って周りがなりそう………っ!
「持てるから…!」
私はクレハから自分の荷物を強引に受け取ると、部屋が分からないクレハの為に先に階段を登った。