暴君陛下の愛したメイドⅡ【完】


「お時間が来られたようですね。私(わたくし)もこの辺で一度失礼致します」


クレハは私に向けてお辞儀をするとドアの方に足を向かわせた。

そして、出る前に私に向かって

「お妃様のお時間が宜しい時にご案内致します」

そのように言うと、サニーと入れ替わりで部屋から出て行った。


「お邪魔だったでしょうか?」

「いえ……ありがとう。それでどうしたの?」

私は近くまで歩いてきたサニーに問いかけると、

「陛下が執務室にてお待ちとの事でございます」

忙しい最近では珍しい陛下からの呼び出しであった。

「どのような用事であれ陛下はお疲れの事でしょうね。あれを準備してから向かいましょう」

私はサニーにそう声をかけると一緒に部屋から出ていき厨房へと向かった。



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