クールな御曹司の甘すぎる独占愛
意外と正直者みたいだ。
羨ましいのをとおり越して妬ましく思う気持ちは、奈々にもわからなくはない。白状してしまえば、ミヤビが晶に親しく接するシーンを見たときに、奈々もそんな感情を抱いたから。非の打ち所がないミヤビを羨ましく思う反面、躊躇せず晶に触れる彼女を妬ましいと。
「だから、ことごとく水瀬と反対意見を言ってばかりしていたな。それもすぐに水瀬に覆されるから、ますます腹立たしくて。結局最後まで水瀬には敵わなかったよ」
「でも、今は国会議員の秘書をされているんですから、それもすごいですよね」
「まあね。水瀬に負けるもんかって、がむしゃらにやったからな」
ゆくゆくは国政に出馬すると宮内が宣言していたのを思い出した。野心に溢れた人なのだろう。
「あ、そういえば、この前のキミの和菓子、後援会の人たちに好評だったよ。ついでに宣伝しておいてあげたから、直接店に買いに行く人もいるだろう」
どことなく上から目線にも聞こえるが、宮内の口調に慣れたのか、奈々はそこまで嫌な気持ちにはならなかった。
「営業までしてくださり、ありがとうございます」
「俺はあんこはどうも苦手だけど」