クールな御曹司の甘すぎる独占愛

◇◇◇

最初は険悪だった宮内が食事を終え、依子に見送られてふたりが店を出ようとしたときだった。依子が手をかけたドアが反対側から開けられ、思わぬ人物が顔を覗かせた。


「……奈々?」


晶だった。そして宮内に気づいた晶が、途端に顔色を変える。
奈々は心臓が止まる思いだった。すぐに言葉が出てこないでいる奈々に代わり、依子がすかさず助け船を出す。


「水瀬さん、これは違うのよ」


依子は、奈々が晶に誤解されては大変と思ってくれたのだろう。
だが、晶の目は依子ではなく奈々に強く注がれていた。


「またまた奇遇だな、水瀬。どうやら俺たちは“偶然の神様”のご加護を受けているらしい」


宮内が晶に対するいつもの調子で言い放つ。


「……宮内、これはいったいどういうことだ」

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