クールな御曹司の甘すぎる独占愛
「ミヤビ・キョウタニか」
あの夜、花いかだに居合わせた宮内も、奈々たちのただならぬ状況を知っただろう。彼のこと。晶が話さなければ、依子に詰め寄って聞き出しただろうから。
「あれは相当な女だよ。見た目は最高だが、好かれたくはないタイプだな」
「先日は失礼しました」
晶とミヤビが一緒にいるのを見たショックで、奈々は宮内にもなにも言わずに花いかだを飛び出した。
「いや、面白い現場を目撃できたからね」
普通なら、《大変だったね》などと言うものだろうが、宮内にはそんな気遣いはない。正直だといえば、それまでだが。
「本日はどのようなご用件でしょうか?」
奈々は晶の話題から遠ざかろうとした。
「あ、そうそう。また和菓子の注文を頼みたいんだ」
宮内は本来の目的を思い出したようだ。