クールな御曹司の甘すぎる独占愛
「宮内さん、正気に戻ってくださいっ」
思わず宮内の腕を掴んで阻止しようと試みる。ところが宮内は、明美の手を「俺は正気だよ」と言って優しくトントンし、口角を上げてみせた。
いくら止めても無駄。ハートが出るまでやるつもりみたいだ。
いつも冗談を飛ばして、皮肉っぽいことばかり言っていたのに。そんな真顔なんて見せたこともなかったのに。嫌いなあんこを食べてまで、私のことが好きなの……?
見たことのない真剣な態度の宮内に、明美の心が大きく揺さぶられる。ドキドキと高鳴る胸は、どうにも誤魔化しようがなかった。
そうして五杯目のおしるこを作ったときだった。最中の皮の陰から、ピンク色のゼリーがついに顔を覗かせる。
「出た!」
そう声をあげたのは、明美のほうだった。
つい満面の笑みで手を叩くと、宮内がニヒルな笑みを浮かべる。しまったと思っても後の祭り。