たった7日間で恋人になる方法


午後6時過ぎ、結局、二次会の幹事を任された美園と共に、先週と同じく高木君のお店に向かう。

『いらっしゃい、待ってたのよ』

出迎えてくれたのは、白いブラウスと黒いロングスカート姿で、先週の彼女よりもグッとシックな佇まいの徳永さん。

案の定、その恰好を美園に鋭く突っ込まれると、実は店内でピアノの生演奏を何曲か披露しているとのこと。

人前に出ることなど、苦手そうだった彼女の変化に、美園と共に驚いた。

『女って、やっぱり男で変わるものね』
『これは、陸斗は関係ないわよ、自分でやってみたいって思ったんだもの…ま、そういう私を引き出してくれた存在ではあるけどね』
『結局、惚気じゃない』
『フフフ…さぁ、森野さんも入って入って』

元々、イタリア料理とワインを提供するお店ということもあって、一週間前に同窓会の会場として来店した時とは、店の雰囲気はかなり違っていた。

広めのワンフロアだった店内は、照明の明かりもグッと落とされ、中央に鎮座しているグランドピアノを囲うように、いくつかのテーブルが配置され、いかにもワインも飲める、大人のダイニングバーといった雰囲気。

『先週はピアノなんかあったっけ?』
『この前は会場を広くするために、奥にしまっておいたの』
『徳永さん、打ち合わせってここでするの?』
『ううん、上に普段ちょっとしたパーティーとかに使う個室があるから、そこでね』

そういうと『こっちよ』と、淀みない足取りで先を歩く。                     
< 157 / 274 >

この作品をシェア

pagetop