たった7日間で恋人になる方法
『相変わらず、怪しい男ね…』
『そう?』
『萌、エレベーターという密室で、何もされなかったでしょうね?』
『時枝君に?…まさか、何もされないよ?それより、ずっと私に下の景色見えないように、盾になってくれてただけだし』
『ふうん…なんだ、案外良いところあるじゃない』
よほど意外だったのか、時枝君の優しさに感心する美園。
こんな風に、みんなの彼に対するイメージや誤解を、少しずつでも払拭できればいいのに、と思う。
…それにしても。
さっきの出来事が脳裏にひっかかった。
折しも、今夜は、”恋人らしく見えるため”として、ある程度の距離感を詰めていかなければ…と考えていた。
高層階という特殊な状況下ではあったけれど、男性に肩を触れられただけで、あそこまで不快な気持ちになるなんて、思わなかった。
同性しか好きにならない拓真君となら、きっと大丈夫…だよね。
週末の本番までは、あと4日間。
今更後戻りはできないのだから…と、なんとか自分を奮い立たせるしかない。