たった7日間で恋人になる方法
『…少し気になる人は…いる』
『やっぱり!職場の人!?』
『ん…まあね…』
長めの前髪の隙間から垣間見える表情からは、少し照れているような感情が読み取れた。
職場の人ということは…?つい同じ課の男性陣が頭に浮かぶ。
斎藤主任、山崎君、染谷君、菊田さん、滝沢さん…
『誰だかなんて、言わないからな』
『もちろん、聞かないよ』
こちらの読みを察したのか、つっけんどんに言い放つと、持ってるグラスをグイっと飲み干した。
『そっかぁ…それじゃ私と、もう少し距離を詰めるのも、強制できないね』
『そこは、問題ないと思う』
拓真君は、グラスをテーブルに置くと、お代わりを頼むためか、店員を呼ぶ呼鈴を押しながら続ける。
『僕にとって、女性は恋愛対象者じゃないからね、女性に触れること事態は、萌さんが考えるほど不快じゃない…変に意識しないで、お互い友達として接すれば良いんでしょ?』
『うん、そうしてもらえると、助かる…かな』
『わかった…できるだけ、努力してみるよ』
自分の我儘の為に、拓真君に昼間の自分のような、不快な思いはさせるわけにはいかないと考えていたので、そう言ってもらえるのは、とてもありがたかった。
とりあえず、ちょうどやってきた店員に、拓真君の新しい飲み物と、自分の飲み物(今日は少しだけアルコールを摂取する)を注文すると、意を決して居住まいを正す。