たった7日間で恋人になる方法


『何これ、美味しい…』

お店のイメージとピッタリ合うように作られた、オリジナルカクテル、【ブルーオーシャン】

蒼いグラデーションが何層にも重なっている、見た目も美しいカクテルは、少し甘めの微炭酸で女性には、飲みやすい。

『それ、結構アルコール度数高いから、気を付けて』
『そう?あんまりそんな感じしないけど…』
『この店で、そうやってそれ何杯も飲んで、持ち帰られた女性、何度も見たことある』
『拓真君はそんなことしないでしょ』
『…さあ、どうかな?』

また、琉星の口真似をしながら、身体の角度をさりげなくこちらに向け、私の反応を楽しんでるようだ。

この店のカウンターの椅子は、すべて二席分ずつをくっつけた長さの長椅子で固定され、いくらか広めの幅で造られているものの、向かい合わせの席と違って、妙に緊張する。

加えて、一番端だからなのか、照明の明かりも、他の場所と比べると一段と薄暗い気がするのは気のせいなのだろうか…。

とりあえず、早く酔いたいので、1杯目を飲み終えると、直ぐに同じものをもう一杯、注文した。

『萌、ピッチ早すぎないか…酒、あんまり強くないんだろう?』
『良いの、今日は早く酔いたいから』
『男の前で、随分大胆な発言だな』
『だって、拓真君となら安心でしょう?女性には興味ないんだから』
『まぁ、それはそうだが…一応、性別は男だよ?それに』

不意に、真顔になる拓真君。

『今日は、萌の為に、琉星になりきるって言っただろ?』
『…わ、わかってるよ』

…それを言われると、完全に立場は弱くなる。
< 91 / 274 >

この作品をシェア

pagetop