愛育同居~エリート社長は年下妻を独占欲で染め上げたい~
一本気さんの方は呆れられているとは思っていない様子で、優勢に立てたと勘違いしたのか、「反論がないということは、拒まれたことがあるのですね」とさらに強気に主張した。


「彼女に本気ではないのを見透かされ、体を許してもらえないのではないですか? 社長なら、どんな女性でも簡単に手に入れられそうですし、小川さんにこだわる必要はないでしょう。僕は真面目な思いでいるんです。クビを覚悟で言います。どうか小川さんを譲ってください」



辞職と引き換えにしてまで、私のことを……と、胸打たれることはない。

私の中に、今まで感じたことがないほどの怒りが湧いて、それをぶつけずにはいられなかった。

半歩前に出ると、両手を握りしめ、声を大にして一本気さんを非難する。


「桐島さんに、失礼なことを言わないでください! 桐島さんは、五年前に出会った時から私を大切に思ってくれています。本気じゃないと勝手に決めつけるなんて、ひどいです!」
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