愛育同居~エリート社長は年下妻を独占欲で染め上げたい~
泣き崩れていた私に代わって弟を呼び寄せ、親戚に連絡し、葬儀の手配から、こうして仏壇の前に小さな祭壇をこしらえるまで、なにからなにまで彼がやってくれた。

葬儀屋の担当者が、桐島さんを私たちの親族に違いないと途中まで思い込んでいたほどの働きぶりである。


それを見ていたら、いつまでも泣いていたら駄目だと思ったのだ。

桐島さんはただの下宿人なのに、これ以上、甘えるわけにいかない。

悲しみは押し込めて、私が動かなくては。


桐島さんは今、二階にある自分の部屋にいると思われる。

パソコンで仕事をすると言っていたけれど、それだけではなく、祖母の弟である繁(しげ)おじさんがここにいるから、遠慮したのだろう。


線香の匂いの染み込んだ喪服姿の私の背に、「有紀子」と繁おじさんの声がかけられた。

正座のまま体の向きを変えて、おじさんと顔を合わせれば、祖母とよく似た優しい目が、心配そうに細められる。


「これからどうするんだ? ここを処分して、俺のところに来ないか?」

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