愛育同居~エリート社長は年下妻を独占欲で染め上げたい~
張り切る私をクスリと笑った桐島さんは、「出来上がりを楽しみに待っていますよ。頑張って」と激励してくれた。
「はい」と言ったのは、それに対する返事ではない。
両手にのるような小さな紙袋を、笑顔で彼に差し出した。
「これは?」と受け取りつつ、不思議そうにする彼に、私は普通の調子で説明する。
「バレンタインデーのチョコレートです。モルディのものとは比べものにならないですけど、結構美味しくできたと思います。包装紙は、お昼休みに会社のプリンターを使わせてもらって、私が作りました」
この包装紙のデザインは、今回のアイスクリームプロジェクトで描いた何枚ものデザインの中で、上司に却下されたものを用いた。
私としては、素朴に描いた紫陽花をモチーフに古典的な和柄と組み合わせたこのデザインが一番気に入っていたのだけれど、モルディの雰囲気には合わないみたい。
上司が『これでいこう』と言ってくれたのは、同じ紫陽花でも高級感が際立ち、現代的でどこか西洋風な雰囲気のある絵柄であった。
「はい」と言ったのは、それに対する返事ではない。
両手にのるような小さな紙袋を、笑顔で彼に差し出した。
「これは?」と受け取りつつ、不思議そうにする彼に、私は普通の調子で説明する。
「バレンタインデーのチョコレートです。モルディのものとは比べものにならないですけど、結構美味しくできたと思います。包装紙は、お昼休みに会社のプリンターを使わせてもらって、私が作りました」
この包装紙のデザインは、今回のアイスクリームプロジェクトで描いた何枚ものデザインの中で、上司に却下されたものを用いた。
私としては、素朴に描いた紫陽花をモチーフに古典的な和柄と組み合わせたこのデザインが一番気に入っていたのだけれど、モルディの雰囲気には合わないみたい。
上司が『これでいこう』と言ってくれたのは、同じ紫陽花でも高級感が際立ち、現代的でどこか西洋風な雰囲気のある絵柄であった。