残念系お嬢様の日常


それでも素でいられる場所はやっぱり必要で、瞳だけではなくて真莉亜や流音様たちの前でも自分をさらけ出せるようになって、ようやく自分の居場所ができた気がする。


「あ、あの! ま、また……その、ケーキ持っていきます」

三番目の兄のハルト兄が作ったケーキだけど。


「ありがとう。楽しみにしてる」

幻滅されるのはやっぱり怖くて、本当の自分を知られることに怯えていたけれど、また一人受け入れてくれる人が増えたことが嬉しかった。


真莉亜の弟だからかしら。男の子は苦手だけど、案外話してみると緊張も恐怖感も溶けるように消えていった。




平穏を崩すようにポケットに入れていた携帯電話が振動した。




一件の新着メッセージ。







『その男は君にとって大事?』







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