残念系お嬢様の日常


原作でも浅海さんって周囲に自分が女だって言ってないし、卒業まで男として通すつもりだったんだよね。

私の中では正体知っているし、女の子として扱っていたから完璧に気が緩んでいた。


「女だって気づいていたんですか? もしかしてみんな知っているんですか!?」

「し、知らないわ。ただ、その……可愛らしい顔立ちですし、手も華奢であまり骨張ってないでしょう? ですから……もしかして女性ではないかと思いましたの」

く、苦しい言い訳だろうか。ひぃ、背中にたらりと汗が伝った。

「そうだったんですね……。今のところクラスの人たちは私……じゃなくて、僕のこと男だって思ってくれているみたいなので誰にも疑われていないと思っていました」

それからは原作通りの浅海さんの家の事情を聞いた。

お兄さんがここの元生徒で制服が高いため、お下がりを着ていること。

それを学院側にも承諾してもらったこと。気位の高いお嬢様の中で男物を着ていることを知られたらまずいと兄に言われて、浅海さんは男として学院で生活を送ることを決めたということ。




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