二番目でいいなんて、本当は嘘。
「まずはふたりでちゃんと話し合いなさい。大丈夫。薫さんのご両親は、とっくに理解してくださってるわ。私たち親世代の過ちを子供に繰り返させないと、私たちはずっと前から決めていたんだもの」

「どういうことですか?」

「すべては、思い込みから起こっていることなの。だからちゃんと向き合って、自分たちの言葉で話し合いなさい。大丈夫。うまくいくわ」


「大丈夫」ともう一度繰り返したあと、清香さんは電話を切った。
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