幼なじみの甘い牙に差し押さえられました
「知らなかった」
涼介は自分でも分からない私を知ってくれてる。涼介の暖かな想いが積み重なった時間に、どれだけ感謝してもきっと足りない。
「ねえ、私ばっかりこんなに幸せで良いのかな。涼介は何でもわかってくれるのに…私は涼介に何がしてあげられる?」
運転中の涼介は前を向きながら、意外そうな様子で瞬きする。
「悪いけど、環より俺の方が幸せだよ。」
「どうして?」
「隣に環がいるから」
「っ!? そういうの、さらっと言わないでよ。」
「うーん…でもほら、環って妖精とか天使みたいだし」
妖精?天使?
褒め言葉ということを差し引いてもおかしい。
「どう見ても似ても似つかないでしょ!図体でっかくて体力有り余ってるもん!」
「ははっ。フィジカル強いのは確かだけど、そういうことじゃなくてさ。
会えない期間が長かったせいか、環はどこか遠くの…空想の生き物って感じがするんだよな。
だいたい、生身の人間にしては綺麗過ぎるだろ」
「!!?」
涼介ってこんなだったっけ?
さっきから真顔で訳の分からないことばかり。それとも…
「涼介って彼女にはそんなふうに甘いこと言ってベタ褒めするの…?」
「褒めたんじゃなくて、文句言ってるだけ。環がまるで自覚無いから困ってんだよ。誰にも見つからないように閉じ込めたくなるだろ」
「……な…」
計算なのか、それとも天然なのか。涼介に聞いても私の心臓がばくばくすることしか言ってくれない。友達の関係を止めた途端、びっくりするほど涼介が手強い。
涼介は自分でも分からない私を知ってくれてる。涼介の暖かな想いが積み重なった時間に、どれだけ感謝してもきっと足りない。
「ねえ、私ばっかりこんなに幸せで良いのかな。涼介は何でもわかってくれるのに…私は涼介に何がしてあげられる?」
運転中の涼介は前を向きながら、意外そうな様子で瞬きする。
「悪いけど、環より俺の方が幸せだよ。」
「どうして?」
「隣に環がいるから」
「っ!? そういうの、さらっと言わないでよ。」
「うーん…でもほら、環って妖精とか天使みたいだし」
妖精?天使?
褒め言葉ということを差し引いてもおかしい。
「どう見ても似ても似つかないでしょ!図体でっかくて体力有り余ってるもん!」
「ははっ。フィジカル強いのは確かだけど、そういうことじゃなくてさ。
会えない期間が長かったせいか、環はどこか遠くの…空想の生き物って感じがするんだよな。
だいたい、生身の人間にしては綺麗過ぎるだろ」
「!!?」
涼介ってこんなだったっけ?
さっきから真顔で訳の分からないことばかり。それとも…
「涼介って彼女にはそんなふうに甘いこと言ってベタ褒めするの…?」
「褒めたんじゃなくて、文句言ってるだけ。環がまるで自覚無いから困ってんだよ。誰にも見つからないように閉じ込めたくなるだろ」
「……な…」
計算なのか、それとも天然なのか。涼介に聞いても私の心臓がばくばくすることしか言ってくれない。友達の関係を止めた途端、びっくりするほど涼介が手強い。