守りたい ただあなただけを
さっきから口調まで男勝りのような女にも、
その表情には疲労困憊が覗える。
・・・“もう二度と戻らない”と深々と一礼したのに少し恥ずかしいが、
再び家へ戻るとしよう。
「お連れさんは俺が運ぶよ。」
「・・・いや大丈夫。
私がお運びする。」
「無理するな。
お前も今に倒れそうなんだろ?
俺の家にいけば貯蔵樽にまだたくさんの水がある。
・・お連れさんに水筒全部あげちゃって・・。お前もしっかり水を飲め。」
「・・・恩に着る・・・。」