【完】李寵妃恋譚―この世界、君と共に―
「ありがとうございます。えっと……」
「わらわの信頼おける腹心の侍女よ。何を話しても、問題は無い」
「晶芳(ショウホウ)です」
きちっとした身なりの侍女も、当たり前だけど美人。
そう一言言ったきり、口を噤む優秀さ。
この後宮は本当、美形しかいない。
宦官、太医、どの官職でも、みんな美形だ。
席につき、出されたお茶をひとくち。
匂いで大体の中身がわかる身からすれば、危機感も特にない。
美味しいお茶に感動していると、
「それに、貴女には黎祥も世話になりましたしね」
と、彼女は言って。
「……っっ!?」
驚いた翠蓮は思わず、噎せる。
そんな翠蓮を咎めることなく、柔らかく笑った柳皇太后。
「……っ、どうして、知って……」
胸を叩きながら、柳皇太后を見る。