【完】李寵妃恋譚―この世界、君と共に―



「……?、何か騒がしいの」


考え事をしていると、耳に入ってきたはしゃぎ声。


顔を上げると、笑い合っているのは。


「姉上……?」


過去の揉め事により、滅多に宮を出ない、先々帝第一皇女の淑麗宝(シュク レイホウ)と、


超絶人見知りの第三皇女・淑彩姫、


そして、妹のじゃじゃ馬第二号・第六皇女の淑灯蘭、


引きこもり娘、第七皇女の淑露珠(シュク ロジュ)まで……。


「一体、何が……」


何があったんだ、ここに揃いに揃って。


「―あっ、高星!これも、持って行って!」


「分かった!わっ、秋遠兄上、危ないよ!それ、俺が……」


「高星よりは、力持ちのつもりなんだけどなぁ……」


「病み上がりだからでしょう。貸して、僕が……」


「「流雲兄上はもっとダメ!」です」


……自分は、何を見せられているのだろう。


どうして、兄弟たちもここにいるのか。


「……高星?」


「えっ、義母上!?こんな所で……どうなされたのですか?」


呆然としていると、勝手に高星に歩み寄った皇太后。


「鏡佳を探しに来たのですよ。……いますか?」


「四の姉上ですか?四の姉上は……あっ、兄上もいらっしゃっていたのですか!」


高星に気づかれて、満面の笑みを向けられる。


「お久しぶりです!また、剣の鍛錬に―……」


「そうだな。また、近いうちにやろう」


「はい!」


相変わらず、元気いっぱいな弟だ。


黎祥を恐れることなく、こんなにも懐く子は、この子くらいだろう。



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