星の向こうできみを待っている。

『…分かった』



あたしの目を見るお父さんの瞳はまっすぐで。

お父さんはすべてを話してくれた。



妊娠8カ月の検診で心臓に異常があると分かったこと。

その時、長くは生きられないと言われたこと。

生まれてすぐに手術を受けたこと。

お母さんが、事故で亡くなったこと。



『あたしを守ったって言うのは…?お母さんの事故って何?』


『予定日の3週間前。検査に行く途中、交差点で大きな事故が起きたんだ。その事故に母さんは巻き込まれた。その時、車の下敷きになって、意識不明の重体になった。体中傷だらけだったのに、腹だけは無傷だったそうだ。母さんは、自分よりも希愛を守った』


お父さんの頬に一筋の涙が流れた。

なんで…。

産まれる前から病気が分かっていたなら、捨てることだってできた。

あたしのことは捨てて、また子どもをつくることだってできたはずなのに…。

そうすれば、お母さんは助かった。

誰も傷つかずにすんだ…。
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