『One more Love♡』
「ココちゃん,大丈夫?」
「ぁ…は,はい。大丈夫です…ビックリしただけですから…」
「ココたん,だいじょうう?」

璃桜くんも心配してくれていた。

「璃桜くんも,心配してくれるの?大丈夫だよ。ありがとう」

あたしは,璃桜くんに微笑み掛ける。

「…で,アンタは,ココちゃんに,なんて事するのよ!!イキナリ,あんな風に腕掴まれたら,ココちゃんが怖がるのは,当たり前じゃないの!!」
「……わ,ワリぃ。でっ,でも慎にぃ,その女のネイル見てみろよ!!」

鳴海さんと呼ばれた方があたしの爪を指差す。

「ココちゃんの爪がどうした…ってのよ?」

慎さんは,鳴海さんにそう言いながら,あたしの爪に目を落とす。

「………。」
「なっ。何でオレが,その女の腕を掴んだのか分かっただろ?」
「ええ。分かったわ。でも,このネイルh…」
「このネイルは,あたしが自分でしたんです。」

あたしは,慎さんが言おうとしたのを遮る様に言ったのだ。

「…えっ?自分でした…って」
「…((コクンッ
だってあたしは……」

あたしが途中で口籠もると,〝 ココちゃんはね,ネイリストの資格持ってるのよ。〟っと慎さんが鳴海さんに言ってくれたのだ。

「ネイリストの資格?」
「そうよ。ココちゃんは,ネイリストの資格持ってるの。最近は,オファーを受けてないけど…以前,ワタシがメイク指導をしに行った専門学校に当時,生徒として居たのよ。」
「それにしてもホント,素敵なネイルしてるわね。」
「ありがとう…ございます」

あたしは,頬を紅く染めながら微笑んだ。

「ココたんのつめキレイね。ボク,しゅき♡」
「ありがとう。璃桜くん」

あたしは,席から立ち上がり,璃桜くんの傍に行き,璃桜くんを抱き締めると,その姿を慎さんは,微笑ましく見ていた。


「……なぁ…慎にぃ?」
「何よ?」

慎さんは,微笑んでいた顔を元に戻して,鳴海さんに向き直ると,

「今日の14時からの常連のお客さん,その女にさせたらどうだ?」
「コラっ鳴海っ!!。女性に向かって〝その女 〟とは何ですかっ!!」

慎さんは,あたしの肩に手を回すと,

「鳴海,紹介するわ。この子は,五十嵐 心(イガラシ ココロ)ちゃんよ。で,ココちゃん,こっちの口の悪いヤツは,ワタシの店のスタッフで,松河 鳴海(マツカワ ナルミ)美容師よ。ついでに言うと,ワタシの幼馴染みなの」

あたしと鳴海さんは,お互いに,〝ども… 〟っと頭を下げた。
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