『One more Love♡』
スマホのケースの蓋を閉じてカバンに入れようとした時,膝の上に座らせてた璃桜くんが,身体の向きを変えて抱き着いてくる。
「璃桜くん…どしたの?」
「………ッ」
あたしは,璃桜くんがグズってるのに気が付いた。
「寂しいんだね。パパお仕事頑張ってるから,もう少しココちゃんと2人で居ようね。大丈夫,ココちゃんは璃桜くんの傍に居るから」
「………ウン」
あたしは璃桜くんの背中を『ポンポン』っとしながら,強く抱き締めて居ると,編集長が一服から戻って来た。
「電話,終わったのか?」
「はい。お話中にすみませんでした」
「いや。相手は,桜華縞さんだったんだろ?」
「え…どうして…」
「すまん…聞くつもりはなかったんだが…五十嵐と璃桜くんが楽しそうに話してたのがドアから離れる前に聞こえたから…」
編集長は,頭を掻きながら,座ってた所へと戻る。
「な…さっきの話の続きだが…って…璃桜くんどうかしたのか?」
あたしがさっきから背中を『ポンポン』っとしてる事が気になったのだろう…。
「あ…ちょっとグズっちゃっただけです…」
「グズった?」
「…はい。きっと寂しかったんだと思います…。今は落ち着いてますよ」
あたしは,そう言いながら,ゆっくりと羽織りを脱ぐ。
「い,五十嵐?!」
いきなりの行動に驚いた顔をしてる編集長を横目に,あたしは脱いだ羽織りを璃桜くんに掛ける。
「璃桜くん…数日前まで体調崩してたみたいなんです。昨日は昨日で,知恵熱を出しちゃって…」
「そうなのか?」
「はい…眠ちゃったので…身体冷やすといけませんから…」
あたしは,自分の腕の中で眠る璃桜くんを愛おしい目で見つめた。
「それで…さっきの話の続きっていうのは,璃桜くんの事ですか?」
「あ…ああ…璃桜くんが言ってた言葉が気になってな…」
「…?」
「璃桜くん,ここに上がって来る前,五十嵐が一緒に住んでるって言っただろ?その事…桜華縞さんの奥さんは,何も言って来ないのか…っと思ってな」
「その事ですか…詳しい事は,あたしの口からは言えません。知りたければ,しn…桜華縞さんの口から直接聞くのが妥当だと思いますから。」
「…確かにそうだよな…。でも,桜華縞さん,取材OKしてくれないんだ…何回もアポを取ってはいるんだが…」
編集長は,眉毛をハの字に下げてそう言う。
「それはきっと,璃桜くんとの時間を奪われたくないからだと思いますよ?桜華縞さんにとって,璃桜くんとの時間は,大切な時間ですから…。だから,桜華縞さんに取材したいなら,その辺を考えないと…難しいと思います…多分。あたしから言えるのは,それぐらいですよ。」
あたしから言われた事に,編集長は〝う~ん…〟っと少し考えてる様子を見せる。
あたしは,これ以上,仕事の邪魔をしてはいけないと思い,その旨を伝えようとした時,あたしのスマホが,『ティロリロリーン』っとLINEのメッセージを受信する音がし,
メッセージを確認すると,慎さんからで<編集社の前に着いたよ>っと入ってた。
「編集長,あたしそろそろ失礼させて頂きますね。」
「えっ?ああ…」
「1人で大丈夫か?」
あたしは,片手で璃桜くんを支え,カバンを肩に掛けた後璃桜くんを両手で抱っこし直して立ち上がる。
「そんなに心配しなくても大丈夫ですよ」
あたしが編集長に向かって頭を下げると,編集長は,ドアを開けてくれた。
「ありがとうございます。では,失礼します」
「五十嵐っ。次バイトで来る日だが…またLINEで来れる日を送ってくれるか?」
「分かり……あ…」
「どうした?」
編集長があたしに尋ねる。
「璃桜くん…どしたの?」
「………ッ」
あたしは,璃桜くんがグズってるのに気が付いた。
「寂しいんだね。パパお仕事頑張ってるから,もう少しココちゃんと2人で居ようね。大丈夫,ココちゃんは璃桜くんの傍に居るから」
「………ウン」
あたしは璃桜くんの背中を『ポンポン』っとしながら,強く抱き締めて居ると,編集長が一服から戻って来た。
「電話,終わったのか?」
「はい。お話中にすみませんでした」
「いや。相手は,桜華縞さんだったんだろ?」
「え…どうして…」
「すまん…聞くつもりはなかったんだが…五十嵐と璃桜くんが楽しそうに話してたのがドアから離れる前に聞こえたから…」
編集長は,頭を掻きながら,座ってた所へと戻る。
「な…さっきの話の続きだが…って…璃桜くんどうかしたのか?」
あたしがさっきから背中を『ポンポン』っとしてる事が気になったのだろう…。
「あ…ちょっとグズっちゃっただけです…」
「グズった?」
「…はい。きっと寂しかったんだと思います…。今は落ち着いてますよ」
あたしは,そう言いながら,ゆっくりと羽織りを脱ぐ。
「い,五十嵐?!」
いきなりの行動に驚いた顔をしてる編集長を横目に,あたしは脱いだ羽織りを璃桜くんに掛ける。
「璃桜くん…数日前まで体調崩してたみたいなんです。昨日は昨日で,知恵熱を出しちゃって…」
「そうなのか?」
「はい…眠ちゃったので…身体冷やすといけませんから…」
あたしは,自分の腕の中で眠る璃桜くんを愛おしい目で見つめた。
「それで…さっきの話の続きっていうのは,璃桜くんの事ですか?」
「あ…ああ…璃桜くんが言ってた言葉が気になってな…」
「…?」
「璃桜くん,ここに上がって来る前,五十嵐が一緒に住んでるって言っただろ?その事…桜華縞さんの奥さんは,何も言って来ないのか…っと思ってな」
「その事ですか…詳しい事は,あたしの口からは言えません。知りたければ,しn…桜華縞さんの口から直接聞くのが妥当だと思いますから。」
「…確かにそうだよな…。でも,桜華縞さん,取材OKしてくれないんだ…何回もアポを取ってはいるんだが…」
編集長は,眉毛をハの字に下げてそう言う。
「それはきっと,璃桜くんとの時間を奪われたくないからだと思いますよ?桜華縞さんにとって,璃桜くんとの時間は,大切な時間ですから…。だから,桜華縞さんに取材したいなら,その辺を考えないと…難しいと思います…多分。あたしから言えるのは,それぐらいですよ。」
あたしから言われた事に,編集長は〝う~ん…〟っと少し考えてる様子を見せる。
あたしは,これ以上,仕事の邪魔をしてはいけないと思い,その旨を伝えようとした時,あたしのスマホが,『ティロリロリーン』っとLINEのメッセージを受信する音がし,
メッセージを確認すると,慎さんからで<編集社の前に着いたよ>っと入ってた。
「編集長,あたしそろそろ失礼させて頂きますね。」
「えっ?ああ…」
「1人で大丈夫か?」
あたしは,片手で璃桜くんを支え,カバンを肩に掛けた後璃桜くんを両手で抱っこし直して立ち上がる。
「そんなに心配しなくても大丈夫ですよ」
あたしが編集長に向かって頭を下げると,編集長は,ドアを開けてくれた。
「ありがとうございます。では,失礼します」
「五十嵐っ。次バイトで来る日だが…またLINEで来れる日を送ってくれるか?」
「分かり……あ…」
「どうした?」
編集長があたしに尋ねる。