夢原夫婦のヒミツ
そして私の想いを伝えて、大和さんの気持ちもしっかり聞かないと。

そうすればきっと、今の関係より前に進むことができる。そう信じてもいいよね?

佐介と笑いながらもオムライスを完食し、彼に奢ってもらい店を後にした。


「じゃあ撮るぞ」

「うん」

商業施設の前で佐介と写真と撮った。それをさっそく彼は蘭に送信した。

証拠写真も送ったし、プレゼントも買うことができた。

「じゃあ帰るか」

「そうだね」

時刻は十四時前。歩道にはたくさんの人で溢れている。その中を佐介と共に最寄り駅へと向かっていく。

「だけど今日は、いいタイミングで愛実と買い物に来られてよかったよ」

「そこは蘭に感謝だね。……佐介も頑張ってよ」

「あぁ。……愛実もな」

互いにエールを送り、歩を進めながらどんなシチュエーションで蘭に告白するべきか、話をしながら考えるのに夢中になるあまり、段差があることに気づかず躓いてしまった。

「キャッ!?」

無防備な身体はバランスを崩し、前のめりに倒れてしまった。
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