夢原夫婦のヒミツ
「なにから話せばいいだろうな。……愛実に伝えたいことがたくさんあるんだ」
「じゃあ全部聞かせてください」
大和さんの話、すべて聞きたいから。
ジッと彼の瞳を見つめ目で訴えると、大和さんは表情を崩した。
「そうだよな、全部伝えないとだよな」
そう言うと大和さんは私の方へ身体の向きを変えた。
「今日、愛実の後をつけたのは不安だったからだ。……友達だと聞いているけど、佐介くんとは仲が良いから」
一呼吸置き、ボソッと言った。
「つまり嫉妬したんだ」
嫉妬……? 大和さんが??
目を大きく見開いてしまう。
「もちろん愛実の気持ちを疑ってなどいない。……いないけど心配になるんだ。愛実は俺しか知らないだろ? それにまだ社会人になったばかりで、これからいくらでも新しい出会いがたくさんある。同年代で話が合う人がいるかもしれない。その相手は長年ずっと一緒にいた佐介くんかもしれない」
「そんなっ……! そんなこと絶対にありません!! それに佐介には他に好きな人がいますから!」
最後まで大和さんの話を聞こうと思ったけれど、これにはさすがに口を挟んだ。だって大和さんが悲しいことを言うから。
「じゃあ全部聞かせてください」
大和さんの話、すべて聞きたいから。
ジッと彼の瞳を見つめ目で訴えると、大和さんは表情を崩した。
「そうだよな、全部伝えないとだよな」
そう言うと大和さんは私の方へ身体の向きを変えた。
「今日、愛実の後をつけたのは不安だったからだ。……友達だと聞いているけど、佐介くんとは仲が良いから」
一呼吸置き、ボソッと言った。
「つまり嫉妬したんだ」
嫉妬……? 大和さんが??
目を大きく見開いてしまう。
「もちろん愛実の気持ちを疑ってなどいない。……いないけど心配になるんだ。愛実は俺しか知らないだろ? それにまだ社会人になったばかりで、これからいくらでも新しい出会いがたくさんある。同年代で話が合う人がいるかもしれない。その相手は長年ずっと一緒にいた佐介くんかもしれない」
「そんなっ……! そんなこと絶対にありません!! それに佐介には他に好きな人がいますから!」
最後まで大和さんの話を聞こうと思ったけれど、これにはさすがに口を挟んだ。だって大和さんが悲しいことを言うから。