夢原夫婦のヒミツ
「なんか新鮮。愛実とこういうガールズトークをする日がくるなんて。ずーっと恋愛には興味なくて、初めて好きになった大和さんとは、中学生みたいな恋愛をしていたかと思えば、いきなり結婚しちゃったからする暇もなかったよね」

「……うん、そうだね」

普通は高校生の時にするものだよね。だけど私は恋っていうのがどういうものなのかわからなくて、蘭から彼氏の話を聞かされても聞き役に徹するばかりだった。

「だから嬉しいよ。こうして頼ってくれて」

「蘭……」

すると彼女は考えながら、自分の時の体験を話してくれた。

「そうだな……たしかに私も初めての時は、愛実と同じように恥ずかしくて死にそうだったよ。それに怖くもあった」

蘭もそうだったんだ。やっぱり初めての時は、みんな同じ思いを抱くのかもしれない。

そんなことを考えながらも、蘭の話に耳を傾ける。

「だけどね、それ以上にこの人と結ばれたいって気持ちの方が強くなったの」

蘭は恥ずかしそうに言う。
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