夢原夫婦のヒミツ
「今度は私が蘭の話を聞く番だよ。いったいなにがあったの? 佐介と関係していることなの?」

佐介の名前を出すと、彼女の身体は大きく反応した。

どうやら図星だったようだ。でも佐介となにがあったんだろう。つい数週間前、三人で会ったばかりだよね?

佐介も二日前、ふたりで出掛けた時も特になにも言っていなかったし。

「聞かせてよ、蘭」

なかなかこちらを見ようとしない彼女に伝えると、蘭はゆっくりと私の方を見た。

だけどまたすぐに目を伏せる。

「あのね……私、びっくりしちゃって」

そう言うと蘭は、バッグの中からなにかを取り出した。テーブルに置かれたのは、可愛くラッピングされた小さな箱。

あれ? これ、なんか見覚えがある。

記憶を巡らせていると、ある場面にたどりつく。

あ、これっ……! 佐介が来月の蘭の誕生日に告白するために購入した、ブレスレットと同じブランドだ。しかも佐介が買ってラッピングされたものと、まったく同じ。

ちょっと待って。え、なに? もしかして佐介ってば誕生日まで我慢できずに、この二日の間に蘭に告白しちゃったってこと!?
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