夢原夫婦のヒミツ
きっとまだまだ、私の知らない大和さんがいるんじゃないかな。知れば知るほど、私はもっと大和さんのことを好きになる。

それって幸せなことだよね。

なんてことを考えながら洗い物をして、それぞれ交代でお風呂を済ませてベッドに入る。

「おやすみ、愛実」

大和さんは必ず寝る前に、おやすみのキスをする。それは触れるだけの優しいキス。

「おやすみなさい」

大和さんにくっ付いて眠ることにも慣れてきた。キスだってそう。

少しすると頭上からは規則正しい寝息が聞こえてきた。

仕事の日の大和さんは、『おやすみ』と言うとすぐに寝ちゃう。それだけ疲れているんだよね。

それなのに疲れた顔を見せずに大和さんは、家のことを手伝ってくれて私のことを気遣ってくれる。

どうしよう、私……最近ますます大和さんのことが大好きでたまらない。

寝ている大和さんに抱きつき、彼のぬくもりを肌で感じる。

だからかな? 触れるだけのキスでは物足りないというか……。もっと蕩けるようなキスをしたいとさえ思っちゃっている。
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