夢原夫婦のヒミツ
【無事で本当によかったです。私は元気です。美味しいご飯を作って大和さんの帰りを待っています】

メッセージ文を送信してスマホをしまい、自転車に乗って家へと急ぐ。

大和さん、頑張ってください。きっと私のように大和さんたちに救われた人、元気をもらった人、感謝している人はたくさんいるはずです。

そう思うと、本当に大和さんの仕事は大変だけど素敵な仕事でもあるよね。

日々、誰かのために働いてこうしてなにか起これば、すぐに現場へ駆けつける。

そしてたくさんの人を救い、心の支えになるのだから。

そんな人が私の旦那様なんだ。……大和さんの隣に立っても恥ずかしくない人間になりたい。

なにかあった時、笑顔で送り出して元気に出迎えられる、強い人間になりたい。

帰宅後、すぐに蘭と佐介に連絡をした。私のメッセージ文を見て、ふたりもとても安心していた。

その後、テレビで正式な情報が流れた。再び発生した土砂災害での被害者はいないと。

大和さんたちの捜索・視線活動は続き、大和さんは現地で二週間活動を続けた。
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