夢原夫婦のヒミツ
そう思うと自然と顔がニヤける。

「だめだ、ニヤける」

頬に手を当てて、興奮状態の気持ちを落ち着かせる。

もしかしたら大和さんに恋人がいるかもしれない。私より七歳も年上なんだもの、結婚を考えている年齢かもしれない。

だからといって私が焦ったって、どうしようもないよね。大学でしっかり勉強して、早く大人にならないと。

それでもし、二十歳になっても大和さんとの繋がりが切れていなかったら、その時は会って自分の想いを伝えよう。

そう心に決め、おばあちゃんと一緒に夕食の準備に取りかかった。



それからおばあちゃんと楽しく会話をしながら食事を済ませ、順番にお風呂に入り終わり、自分の部屋に戻ってくる頃には二十二時になろうとしていた。

ずっと部屋に置きっぱなしだったスマホを確認すると、そこには伝言メッセージ一件ありの文字が。

「誰だろう……」

ベッドに腰掛け、蘭か佐介かな？　と思いながら耳に当てて再生をすると、聞き覚えのある優しい声が耳に届いた。
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