夢原夫婦のヒミツ
すると日比谷さんは、私の背後に立ち肩に手を乗せて大和さんに訴える。
「そーだ、そーだ!」
「武志」
すかさず大和さんが声を上げると、日比谷さんは私の肩から手を離して大和さんに歩み寄った。
「とにかく愛実ちゃんはお前に会いたかったんだ。……ちゃんと話を聞いてやって」
そう言うと日比谷さんは私を見て、白い歯を覗かせた。
「それじゃ愛実ちゃん、また今度ね。帰りはちゃんと大和に送ってもらうんだよ?」
「あ……! 日比谷さん、ありがとうございました!」
大きく頭を下げると彼は「またね」と言いながら去っていった。
残された私と大和さん。
あんなに会って言いたいことがあったのに、実際に会うとなかなか言葉が出てこない。
どうしよう、どうやって切り出そうか。
迷っていると、大和さんが先に口を開いた。
「えっと……とりあえず場所を変えようか」
「あ、はい」
先に歩き出した彼についていくものの、そういえば私……さっきかなり大胆なことを言ったことに今さらながら気づいた。
本人を目の前に、会いたかったなんて言っちゃったよね?
思い出して恥ずかしさでいっぱいになる。
「そーだ、そーだ!」
「武志」
すかさず大和さんが声を上げると、日比谷さんは私の肩から手を離して大和さんに歩み寄った。
「とにかく愛実ちゃんはお前に会いたかったんだ。……ちゃんと話を聞いてやって」
そう言うと日比谷さんは私を見て、白い歯を覗かせた。
「それじゃ愛実ちゃん、また今度ね。帰りはちゃんと大和に送ってもらうんだよ?」
「あ……! 日比谷さん、ありがとうございました!」
大きく頭を下げると彼は「またね」と言いながら去っていった。
残された私と大和さん。
あんなに会って言いたいことがあったのに、実際に会うとなかなか言葉が出てこない。
どうしよう、どうやって切り出そうか。
迷っていると、大和さんが先に口を開いた。
「えっと……とりあえず場所を変えようか」
「あ、はい」
先に歩き出した彼についていくものの、そういえば私……さっきかなり大胆なことを言ったことに今さらながら気づいた。
本人を目の前に、会いたかったなんて言っちゃったよね?
思い出して恥ずかしさでいっぱいになる。