mirage of story










この人には、危機感とかそういうものが無いらしい。

今は何が起きたか分からないが攻勢は止んでいるものの、普通であれば冷静では居られないはずなのに。
何も知らないなら尚更に。







「おぉおぉ......世界が穴だらけだなぁ、こりゃ。

何かでっかい如何にも危なそうなのも出てきたし、いよいよ不味くなってきたねぇ」




ヘラヘラしたその態度からは分からないが、状況は把握しているらしい。


ジェイドは手で望遠鏡を作って辺りをキョロキョロ。

そしてその望遠鏡の先で遠くの空に聳える闇の姿を捉え、わざとらしく言う。




















".............君は今この世界に何が起こっているか、分かっているようだね"




そんなわざとらしい態度に、状況を一瞬忘れて呆れるライルとシエラ。

だが一者、光を纏う竜だけはジェイドの軽い笑みのその内をいち早く察したらしい。
ハハハッと笑うジェイドに、落ち着き払った声で言う竜の声。










「あれ?
あんたは........前の水竜、とは違うな。

だが、内は同じかな?」


ジェイドがヘラッと笑みを深める。







"君は何も考えていないそのような顔をして人を欺くが、その真は誰より色んなことに随分と目敏いようだ。

なかなか面白い男よ"




「ハハッ、そりゃどうも」








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